連立方程式の基本的な解き方 代入法と加減法
目次
- 代入法
- 加減法 たしたり, ひいたりして文字を消去する
- 加減法 一方の式に整数をかけて係数をそろえる
- 加減法 両方の式にそれぞれ整数をかけて係数をそろえる
連立方程式は, xとyの2つの文字が含まれています。
これを解くにはどちらか一方の文字を消去して, 文字が1つだけの方程式にして解きます。
加減法は2つの式の左辺どうし, 右辺どうしをたしたり, ひいたりして文字を消去します。
代入法は, x = 〜 (または y=〜)の形の式を他方の式に代入して文字を消去します。
連立方程式は, 加減法、代入法どちらを用いても解けますが, 式が x=〜、または y=〜の形になっているものは代入法のほうが解きやすく、
それ以外は加減法のほうが解きやすいです。
代入法
【例1】
x+3y = 7 x = 2y-3
x=〜 の形の式があるので 代入法で解きます。
x+3y = 7・・・① x = 2y-3・・・②
②の右辺 2y-3 を ①のxのところに代入する
x+3y = 7
↓
2y-3+3y = 7
文字が yだけになったので yの1次方程式として解く。
2y -3 +3y = 7
2y +3y = 7 +3
5y = 10
y =2
これを ②の式に代入すると
x = 2×2 -3
= 4-3
= 1
答 x=1, y=2
【代入法 例題】 解説動画 ≫
x = 3y-10 …① x+2y = 5 …②
①を②に代入
3y-10 +2y =5
5y=15
y =3
これを①に代入
x = 3×3 -10
= -1
答 x = -1, y = 3
4x+3y = -1 …①
y = -2x+1 …②
②を①に代入
4x + 3(-2x+1) = -1
4x -6x +3 = -1
-2x = -1-3
-2x = -4
x = 2
これを②に代入
y
= -2×2 +1
= -4+1
=-3
答 x=2, y=-3
y = 2x-7 …①
y = 5x+2 …②
②を①に代入
5x+2 = 2x -7
5x-2x = -7 -2
3x = -9
x = -3
これを①に代入
y = 2×(-3)-7
= -6-7
= -13
答 x = -3, y = -13
【たしかめ問題】 空らんには数字や式が入ります
4x+y = 8 …①
y = -x-7 …②
②を①に代入する。
4x + () = 8
x =
x =
これを ②に代入すると
y
= -7
=
x = y +17 …①
3x+4y = -5 …②
①を②に代入する。
3() +4y = -5
y =
y =
これを ①に代入すると
x
= +17
=
加減法 たしたり, ひいたりして文字を消去する
連立方程式の2つの式の左辺どうし、右辺どうしをたしたり、ひいたりして文字を消去して解く方法を加減法といいます。
【例2】
5x+3y = 9
5x-2y = 19
xの係数がともに 5なので 2つの式の左辺どうし, 右辺どうしをひき算します。
5x+3y = 9 …①
5x-2y = 19 …②
①と②の左辺どうし, 右辺どうしをひいて xを消去。
① 5x +3y =
9
②-) 5x -2y =
19
5y
=-10
y
= -2
これを ①に代入
5x+3×(-2) = 9
5x -6 = 9
5x = 15
x = 3
答 x= 3, y= -2
【そのままたしたり,ひいたりする例題】解説動画 ≫
x+2y=7 …① x-4y=1 …②
①-②でxを消去
① x+2y =
7
②-) x -4y =
1
6y
= 6
y
= 1
これを①に代入
x+2×1 = 7
x +2 = 7
x = 5
答 x=5, y=1
3x-y=1…① 5x+y=7…②
①+②でyを消去
① 3x-y =
1
②+) 5x+y =
7
8x
= 8
x
= 1
これを①に代入
3×1 -y = 1
3 -y = 1
-y = -2
y = 2
答 x=1, y=2
4x-3y=-2…① 7x-3y=1…②
①-②でyを消去
① 4x-3y =
-2
②-) 7x-3y =
1
-3x
= -3
x
= 1
これを①に代入
4×1 -3y = -2
4 -3y = -2
-3y = -6
y = 2
答 x=1, y=2
【たしかめ問題】 空らんには数字や式が入る。 [ ]はどちらか選択。
4x+y = -3 …①
2x+y = 3 …②
①と②の左辺どうし、右辺どうし
ひき算 , たし算してyを消去
① 4x+y=-3
②-)2x+y=3
x=
x
=
これを①に代入すると
+ y = -3
y =
3x+5y = -1 …①
-3x-2y = 4 …②
①と②の左辺どうし、右辺どうしを
たし算してx , yを消去する。
① 3x+5y=-1
②+)-3x-2y=4
y=
y =
これを①に代入すると
3x = -1
3x =
x =
加減法 一方の式に整数をかけて係数をそろえる
そのままたしたり, ひいたりしても文字が消えない場合, xかyの係数をそろえて解きます。
どちらか一方の式を何倍かして, xかyの係数の絶対値が同じになるようにします。
【例3】
5x-3y = 13
-2x+6y = 14
x,yの係数を見て消去しやすいほうを選ぶ。
5x-3y = 13…①
-2x+6y = 14…②
xの係数は5と-2, yの係数は -3と6なので
①を2倍すれば yの係数は-6と6になり絶対値がそろいます。
符号が異なるので ①×2 + ②を計算します。
①×2 10x -6y =
26
②+) -2x +6y =
14
8x
=40
x
= 5
これを①に代入すると
5×5 -3y = 13
25 -3y = 13
-3y = -12
y = 4
答 x=5, y=4
【一方の式に整数をかけて係数をそろえて解く例題】解説動画 ≫
5x+6y=8…① 2x+3y=5…②
yの係数を6にそろえるため
②に2をかけて引き算。
① 5x+6y=8
②×2-) 4x+6y=10
x= -2
これを②に代入すると
2×(-2)+3y = 5
-4 +3y =5
3y = 9
y = 3
答 x=-2, y=3
4x-3y=10…① x+5y=-9…②
xの係数を4にそろえるため
②に4をかけて引き算。
① 4x-3y =10
②×4-) 4x+20y
=-36
-23y= 46
y= -2
これを②に代入すると
x +5×(-2)= -9
x -10 = -9
x = 1
答 x=1, y=-2
7x-2y=19 5x+6y=21
yの係数を6にそろえるため
①に3をかけてたし算。
①×3 21x-6y
=57
②+) 5x+6y =21
26x= 78
x= 3
これを①に代入すると
7×3 -2y =19
21 -2y = 19
-2y = -2
y = 1
答 x=3, y=1
【たしかめ問題】 空らんには数字や式が入ります
x + 4y = -5…①
5x - 7y = 29 …②
①にをかけて
ひき算してxを消去する。
①×5 5x +20y=-25
②-)5x
-7y=29
y=
y =
これを①に代入すると
x = -5
x =
5x -12y = 37…①
3x +4y = 11 …②
②にをかけて
ひき算 , たし算
してxを消去
① 5x -12y= 37
②×3+)9x
+12y=33
x=
x =
これを②に代入すると
+4y = 11
4y =
y =
加減法 両方の式にそれぞれ整数をかけて係数をそろえる
一方の式に数をかけただけでは係数がそろわない場合、
両方の式にそれぞれ数をかけて係数をそろえます。
【例3】
4x-7y =19
3x+11y=-2
x,yのどちらを消去しても良いですが、
少しでもやりやすいほうを選びます。
4x-7y =19…①
3x+11y=-2…②
xを消去するほうが, かける数が小さくて済むので
①に3を, ②に4をそれぞれかけて, xを消去します。
①×3
12x-21y
= 57
②×4
-)
12x +44y = -8
-65y
= 65
y
= -1
これを②に代入すると
3x-11 = -2
3x = 9
x = 3
答x= 3, y= -1
【両方の式にそれぞれ整数をかけて係数をそろえて解く例題】解説動画 ≫
2x+7y=1 …①
3x+5y=7 …②
xの係数の絶対値を6にする
ため, ①に3を, ②に2を
かけて引き算します。
①×3 6x+21y= 3
②×2-) 6x+10y= 14
11y= -11
y= -1
これを①に代入
2x +7×(-1) = 1
2x -7 = 1
2x = 8
x = 4
答 x=4, y=-1
9x-4y=17 …①
5x+6y=-7 …②
yの係数の絶対値を12にする
ため, ①に3を, ②に2を
かけてたし算します。
①×3 27x-12y= 51
②×2+) 10x+12y= -14
37x= 37
x= 1
これを①に代入
9-4y = 17
-4y = 8
y = -2
答 x=1, y=-2
9x+8y=-7
7x+12y=-4
yの係数の絶対値を24にする
ため, ①に3を, ②に2を
かけて, 引き算します。
①×3 27x+24y= -21
②×2-) 14x+24y= -8
13x=-13
x= -1
これを①に代入
-9+8y = -7
8y = 2
y = 14
答 x = -1, y = 14
【たしかめ問題】 空らんには数字や式が入ります。 [ ]はどちらか選択。
5x - 7y = -6…①
-2x + 11y = -14…②
xの係数の絶対値をにするため
①にをかけ, ②にをかけ
ひき算 , たし算
します。
①×2
10x -14y= -12
②×5
+)-10x +55y=-70
y=
y =
これを①に代入すると
5x = -6
5x =
x =
7x +12y = 2…①
8x + 9y = 7…②
yの係数の絶対値をにするため
①にをかけ, ②にをかけ
ひき算 , たし算
します。
①×3
21x +36y= 6
②×4
-)32x +36y=28
x=
x =
これを②に代入すると
+9y = 7
9y =
y =