平行四辺形になるための証明3解説

1. 図のABCDでAE=CGである。このとき四角形EFGHが平行四辺形となることを証明せよ。
ABCDEFGH

四角形AGCEと四角形EBGDがともに平行四辺形となることを証明する。
すると四角形EFGHの2組の対辺がそれぞれ平行になる。

四角形AGCEについて
AE=CG(仮定)、AD//BC(ABCDの対辺)よりAE//CG
1組の対辺が平行でその長さがひとしいので
四角形AGCEは平行四辺形になる。
ABCDEFGH
四角形EBGDについて AD=CB(ABCDの対辺)
AE=CG(仮定)
ED=AD-AE, GB=CB-CGより
ED=GB
AD//BC(ABCDの対辺)よりED//GB
1組の対辺が平行でその長さがひとしいので
四角形EBGDは平行四辺形になる。
ABCDEFGH
するとAG//EC(EBGDの対辺)よりEF//HG
よって2組の対辺がそれぞれ平行になるので
EFGHは平行四辺形になる。
ABCDEFGH
【証明】
四角形AGCEにおいて
AE=CG(仮定)・・・①
AD//BC(ABCDの対辺)・・・②
よってAE//CG・・・③
①、③より1組の対辺が平行でその長さが等しいので四角形AGCEは平行四辺形になる。
よってAG//CE・・・④
四角形EBGDにおいて
AD=CB(ABCDの対辺)・・・⑤
ED=AD-AE・・・⑥ 、GB=BC-CG・・・⑦
①、⑤、⑥ 、⑦よりED=GB・・・⑧
②よりED//GB・・・⑨
⑧、⑨より1組の対辺が平行でその長さが等しいので四角形EBGDは平行四辺形となる。
よってBE//DG・・・⑩
④よりFG//HE
⑩よりEF//GH
よって2組の対辺がそれぞれ平行なので四角形FGHEは平行四辺形となる。

2. △ABCでABの中点をM, ACの中点をNとする。MNの延長上にMN=NDとなる点Dを取る。四角形MBCDが平行四辺形になることを証明せよ。
A B C D M N

はじめに 四角形AMCDが平行四辺形になることを証明し、
その後 平行四辺形AMCDの性質を使って 四角形MBCDが平行四辺形になることを証明する。

NはACの中点, また MN=ND なので
「対角線がそれぞれの中点で交わる」
という条件を満たすので AMCDは平行四辺形になる。
A B C D M N
すると平行四辺形の性質から AM=CDとなる。
また, 仮定からMはABの中点なので AM=MB である。
線分AMと, CDと, MBはすべて同じ長さとなるので
MB=CD である。
 
また平行四辺形の性質からAM//CD なので 
MB//CD となる。
A B C D M N   

 これで 「一組の対辺が平行でその長さが等しい」という条件を満たすので
 四角形MBCDは平行四辺形といえる。
 
 【証明】
四角形AMCDにおいて
AN=CN(NはACの中点)
MN=ND(仮定)
よって対角線がそれぞれの中点で交わるので四角形AMCDは平行四辺形となる。… ①
四角形MBCDにおいて
①よりAM//CD(平行四辺形AMCDの対辺)・・・ ②
AM=CD (平行四辺形AMCDの対辺)・・・ ③
AM=BM (MはABの中点)・・・ ④
② よりMB//CD・・・ ⑤
③、④ よりMB=CD・・・⑥ 
⑤、⑥ より1組の対辺が平行でその長さが等しいので四角形MBCDは平行四辺形となる。

3. 図で△QBC, △PBA, △RACはいずれも正三角形である。このとき四角形QPARが平行四辺形であることを証明せよ。
A B C P Q R

まず△PBQと△ABCの合同を証明する。つづいて同様にして△BQCと△ABCの合同を証明する。
△PBQ≡△ABCであれば 対応する辺でPQ=ACとなり,△ACRが正三角形であることからAC=ARとなる。
つまりPQ=AC=ARなので, PQ=ARである。
△BQC=△ABCであれば対応する辺でQR=ABとなり, △PBAが正三角形であることからAB=PAとなる。
つまりQR=AB=PAなので, QR=PAである。
PQ=AR, QR=PAとなれば2組の対辺がそれぞれ等しいのでQPARが平行四辺形といえる。

△PBQと△ABCの合同の証明のしかた
正三角形PBAの辺が等しいのでPB=AB, 正三角形QBCの辺が等しいからQB=CB
∠Bに注目すると
∠PBQ=∠PBA-∠QBA,
∠ABC=∠QBC-∠QBA
∠PBAと∠QBCはともに正三角形の角なので60°
つまり∠PBQと∠ABCはともに60°-∠QBAと表せるので∠PBQ=∠ABCである。
よって2組の辺とその間の角がそれぞれ等しくなるので△PBQ≡△ABCである。
【証明】
△ABCと△PBQにおいて
AB=PB (正三角形PBAの辺)・・・①
BC=BQ (正三角形QBCの辺)・・・②
∠PBA=∠QBC=60°(正三角形の角)より
∠ABC=60°-∠QBA・・・③
∠PBQ=60°-∠QBA・・・④
③、④より∠ABC=∠PBQ・・・⑤
①、②、⑤より2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので△ABC≡△PBQ
合同な三角形の対応する辺は等しいので AC=PQ・・・⑥ 
AC=AR (正三角形ACRの辺)・・・⑦
⑥ ⑦よりPQ=AR・・・⑧
△ABCと△RQCにおいて同様にすると
△ABC≡△RQC 合同な三角形の対応する辺は等しいのでAB=RQ・・・⑨
AB=AP (正三角形ABPの辺)・・・⑩
⑨、⑩より、RQ=QP・・・⑪
⑧、⑪より2組の対辺がそれぞれ等しいので四角形PARQは平行四辺形になる。

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