三平方の定理が使えるのは直角三角形である。
定理を利用する場合は図から直角三角形を探すか、補助線を書いて直角三角形を作る。
立体は切断したり、展開したりしてできる限り平面で考える
直方体の対角線
【例】対角線の長さBHを求める。
方針
対角線BHを斜辺とする直角三角形は△BFHだが、
辺FHの長さが出ていない。
そこで先に直角三角形FGHで三平方の定理を使って
FHの長さを出す。
底面EFGHを平面に描き出す
直角三角形FGHで三平方の定理を使うと
FH2 =32+42
FH2=25
FH=±5
FH>0より FH=5
次に直方体を面BFHDで切断した切断面を
平面に描き出す
直角三角形BFHで三平方の定理を使うと
BH2=52+52
BH2=50
BH=±52
BH>0よりBH=52
【公式】直方体の対角線
縦a、横b、高さcの直方体の対角線の長さは
a2+b2+c2
≫証明
【確認】
縦2cm, 横6cm, 高さ3cmの直方体の対角線を求めよ。
7cm
1辺4cmの立方体の対角線を求めよ。
43
円錐の体積
錐の体積=底面積×高さ÷3
母線の長さと底面の半径がわかっている円錐では
三平方の定理で高さを出せば体積を出すことができる。
【例】母線の長さ17cm, 底面の半径8cmの円錐の体積を求める。
頂点を通り底面に垂直な平面で円錐を切断すると切断面は二等辺三角形になる
断面図
この二等辺三角形の高さが円錐の高さになるので
三平方の定理より
172=82+h2
h2=289-64
h2=225
h=±15
h>0よりh=15
よって 体積=8×8×π×15÷3=320π
答 320πcm3
【確認】
母線の長さ15cm, 底面の半径9cmの円錐の体積を求めよ。
324πcm3
底面の半径7cm, 体積392πcm3の円錐の母線の長さを求めよ。
25cm
角錐の体積
角錐の高さを求めるには、頂点を通る平面で立体を切断してから高さを求める。
切断のしかたによって切断面が異なるので注意する。
四角錐の体積
【例】底面が1辺12cmの正方形で、他の辺が15cmの正四角錐OABCDの体積を求める。
点O,A,Cを通る平面で切断すると
切断面の△OACは二等辺三角形になる。
ACは底面の正方形ABCDの対角線なので
三平方の定理により
AC2=122+122
AC2=288
AC=±122
AC>0より AC=122
△OACで、OからACに引いた垂線をOMとすると
これが四角錐の高さになる。
AMはACの
1
2
なので AM=62
△OAMで三平方の定理を使うと
152 =OM2+(62)2
OM2=225-72
OM2=153
OM=±317
OM>0よりOM=317
よって、高さ=317, 底面積=12×12=144
体積 =底面積×高さ÷3
=144×317÷3
=14417cm3
≫類題練習
正四面体の体積
【例】1辺6cmの正四面体の体積を求める。
BCの中点Mと頂点A, Dを通る平面で、
正四面体を2つの三角錐BAMDとCAMDに分ける。
AM⊥BC, DM⊥BCなので面AMDとBCは垂直である。
すると、それぞれの三角錐で△AMDを底面とすると
BAMDの高さはBM, CAMDの高さはCMで、
MがBCの中点なので BM=CM=3 となる。
底面△AMDの面積
AMは側面の正三角形ABCの点AからBCの中点Mを結んだ線である。
△ABMは30°、60°、90°の直角三角形なので
AB:BM:AM=2:1:3より
AM=33 cmとなる。
同様に、DMも側面の正三角形DBCのDとMを結んだ線なので
DM=33 cmとなる。
すると、△AMDはAM=DM=33の二等辺三角形である。
頂点Mから辺ADに垂線MNをおろすとNはADの中点なのでAN=3
三平方の定理より
AM2 = MN2 + AN2
MN2 + 32 = (33)2
MN2 = 18
MN > 0 より MN= 32
よって△AMDの面積 = 6× 32 ÷2
= 92
三角錐BAMDの体積
底面 △AMD=92cm2、高さBM=3cmより
体積 =92×3÷3
=92
また、三角錐CAMDも同じなので
正四面体の体積 = 92×2
=182
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