2次方程式とは
xの2乗の項を含む方程式を2次方程式という。
2次方程式は ax2+bx+c=0 が一般の形
2次方程式の解き方は
因数分解を利用する解き方
平方根の考え方を使う解き方
解の公式を使う解き方
の3つである。
ax2+bx+c=0の形にして左辺が因数分解できれば、因数分解を利用して解くが、できない場合は平方根の考え方で解くか、解の公式に当てはめて解く。
※因数分解できる場合は因数分解で解いたほうが圧倒的にはやくできるし、計算も煩雑にならない。
平方根の考え方を用いた解き方
x2 = 数字
の形に式を変形できればxは右辺の平方根で表すことができる。
平方根とは ≫
(例1)
A2 = 3
A = ±3
→Aの2乗が3なので、Aは3の平方根になる。
(例2)
(x+5)2 = 3
x+5 = ±3
x = -5±3
→( )の中身を一かたまりと考え、(例1)と同様にして、
→(x+5)の2乗が3なので、(x+5)は3の平方根。
→ +5を移項すればxの値が求められる。
【確認】2次方程式を解け。
x2 = 16 x=±4
(x+2)2 = 5x= -2±5
(x-6)2 = 10x= 6±10
(x+5)2=3 のように (xの式)2 = 数字 の形であれば解くことができるので、そのように式を変形してみる。
(例3) x2+6x-1=0
x2+6x-1=0←定数項を右辺に移項するx2+6x=1←左辺でxの2乗の式を作るため両辺に9を足すx2+6x+9=1+9←左辺を因数分解すると(x+3)2になる(x+3)2=10←平方根x+3=±10←+3を移項x=-3±10
【ポイント】
左辺にxの式の2乗を作るために両辺に数字をたす。
(例3)の場合はxの係数が6 → x2+6x+△
△が9なら、(x+3)2と因数分解できるので両辺に9をたす。
x2+2ax+a2 = (x+a)2の因数分解は
xの係数が+2aなので (x+a)2が作れる。
(例4) x2+8x = 1
これを変形するとき、左辺が(xの式)2になるように両辺に数字をたす。
x2+8x+△ = 1+△
(x+□)2 = 1+△
→△と□には何が入るかを考える。
このときxの係数8から、8÷2=4を導き (x+4)2をつくる。
つまり□は4, △は42=16
よって
x2+8x=1x2+8x+16=1+16(x+4)2=17x+4=±17x=-4±17
【確認】 次の2次方程式を解きなさい。
x2+10x = -15
x2+10x=-15x2+10x+25=-15+25(x+5)2=10x+5=±10x=-5±10
x2 + 6x +4 = 0
x2+6x+4=0x2+6x=-4x2+6x+9=-4+9(x+3)2=5x+3=±5x=-3±5
因数分解を用いた解き方
A×B=0となるのはどんな場合か?
2数の積が0になるのはどちらかが0の場合だけ。
つまり A×B=0 が成り立つのは A=0 のときとB=0 のときの2通りである。
この考え方をつかって2次方程式を解くことができる。
因数分解とは ≫
例題解説 動画
(例1) x(x-4) = 0
→xと(x-4)の積が0なので、x=0または、x-4=0、
つまり解はx=0, x=4
(例2) (x+3)(x-2) = 0
→(x+3)と(x-2)の積が0なので、(x+3)=0、または(x-2)=0、
つまり解はx=-3, x=2
【確認】xの値を求めよ。
(x+5)(x-1)=0 x=-5、x= 1
(x+7)(x+9)=0 x=-7, x=-9
x(x-6)=0 x=0, x=6
x(x-4) = 0 や (x+3)(x-2) = 0のように
左辺が因数分解された形で、右辺が0となっていれば
2次方程式を解くことが出来る。
そのため 2次方程式a2+bx+c=0の左辺を因数分解できれば、上記の例と同じように解くことができる。
(例)
x2+3x-10=0
→右辺が0になっている状態で左辺を因数分解する。
(x-2)(x+5)=0
→カッコの中身がそれぞれ0になる
x-2=0, x+5=0
x=2, x=-5
因数分解を使った解き方ではAB=0のとき、A=0またはB=0という数字の性質を使うので、
必ず右辺は0で左辺を因数分解しなければならない。
【確認】 次の2次方程式を解きなさい。
x2+8x+12 = 0 x2+8x+12=0(x+2)(x+6)=0
x=-2, x=-6
x2-2x=15
x2-2x=15x2-2x-15=0(x-5)(x+3)=0
x=5, x=-3
2次方程式の解の公式
2次方程式をax2+bx+c=0の形にして、公式に当てはめれば全ての2次方程式は解くことができる。
解の公式は完全に覚えておくことはもとより、よく練習してしっかり使えるようにしておく必要がある。
ax2+bx+c = 0 の解の公式
x =
−b±
b2−4ac
2a
例題解説 動画
例
3x2+5x+1=0を解く。
a=3, b=5, c=1 を解の公式に代入して計算する。
x
=
−5±
52−4×3×1
2×3
=
−5±
13
6
【確認】 解の公式を使って次の2次方程式を解け
2x2+3x-1=0
x =
−3±
17
4
5x2−9x+3=0
x =
9±
21
10
3x2−2x−2=0
x =
1±
7
3
解の公式の出し方
ax2+bx+c |
= |
0 |
定数項を右辺へ移項します |
ax2+bx |
= |
−c |
両辺をaで割る |
x2+bax |
= |
−ca |
xの係数がba なので(x+b2a)2を 作るために 両辺にb24a2を加える |
x2+ bax+b24a2 |
= |
−ca+b24a2 |
左辺を因数分解、右辺を通分する。 |
(x+b2a)2 |
= |
b2−4ac4a2 |
両辺を平方根にする。 |
x+b2a |
= |
±b2−4ac2a |
b2aを移項する |
x |
= |
−b2a±b2−4ac2a |
右辺を1つの分数にする |
x |
= |
−b±b2−4ac2a |
できあがり |
【例題】いろいろな2次方程式
【例題】
3x2+6x-72=0
18x2+12x+13=0
3x2-(x-2)2=2(4x-1)
(2x-3)2-2x+3=12
式を整理して、ax2+bx+c=0の形にして解く。
【解き方】
① 3x2+6x-72=0
両辺を3で割ってから左辺を因数分解する
x2+2x-24=0
(x+6)(x-4) = 0
x = 4, -6
② 18x2+12x+13=0
両辺に24をかけて、係数を整数にする。
3x2+12x+8=0
x = -12±122-4×3×82×3
= -12±436
= -6±233
③ 3x2-(x-2)2=2(4x-1)
展開して整理して解く。
3x2-(x2-4x+4)=8x-2
3x2-x2+4x-4-8x+2=0
2x2-4x-2=0
x2-2x-1=0
x = 2±22-4×1×(-1)2
= 2±222
= 1±2
④ (2x-3)2-2x+3=12
2x-3=Aと置き換えて因数分解する。
(2x-3)2-(2x-3)=12
A2-A-12=0
(A+3)(A-4) = 0
(2x-3+3)(2x-3-4)=0
x(2x-7)=0
x= 0, 72
【練習】次の2次方程式を解け
6x2-30x+36=0
x = 3,2
19x2+13x-14=0
x = -3±322
2x2-3(x-1)2=x(4x-3)
x = 9±2110
(x+4)2+8(x+4)=-12
x = -6,-10
2次方程式の解き方 まとめ
2次方程式を解くときには、まず式を
ax2 + bx + c = 0 の形に整理する。
左辺が因数分解できるときは、因数分解して解く
左辺が因数分解できないときは、解の公式にあてはめて解く
因数分解できる場合でも解の公式は使えるが、ルートの中が多くなるなどして計算が煩雑になって時間がかかったり間違えやすくなったりするので、できるものは因数分解したほうがよい。
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