多項式の乗法の逆
x2+(a+b)x+ab = (x+a)(x+b)
(x+a)(x+b)の形に因数分解できる場合、xの項の係数はaとbの和、定数項はaとbの積になる。
x2+(a+b)x+ab
(a+b)とabがともに正のときの因数分解
【例】 x2 +9x+20 を因数分解する場合、
x2 +9x+20 = (x+□)(x+△) この□と△にあてはまる数字を探し当てなければならない。
まず積が20になる2数の組み合わせを考える。
1×20
2×10
4×5
これらの組のうち和が9になるのは 4と5なので
x2 +9x+20=(x+4)(x+5)
【確認】 因数分解しなさい
x2+5x+6 x2+8x+12
x2+4x+3
【答】① (x+3)(x+2) ② (x+2)(x+6) ③ (x+1)(x+3)
abが負のときの因数分解
【例】
x2-2x-15 の因数分解
x2-2x-15 = (x + □)(x + △)とすると
□と△の積が定数項-15。積が負の数になるのは □と△の一方が負で、他方が正の場合である。よって積が-15になる数の組は
-1×15,
-3×5,
-5×3,
-15×1
この4つである。このうち和が-2となるのは -5と3なので
x2-2x-15 = (x - 5)(x + 3) となる。
【確認】 因数分解せよ。
x2-3x-28
x2+2x-48
x2-5x-24
【答】① (x-7)(x+4) ② (x-6)(x+8) ③(x-8)(x+3)
(a+b)が負でabが正のときの因数分解
【例】
x2-8x+12 の因数分解
x2-8x+12 = (x + □)(x + △)
定数項が正の数で、xの係数が負の数なので □、△ともに,負の数となる。
よって積が12になる数の組は
-1×(-12),
-2×(-6),
-3×(-4)
の3通りである。このうち和が-8になるのは-2と-6なので
x2-8x+12 = (x - 2)(x - 6) となる。
【確認】 因数分解しなさい。
x2-3x+2 x2-10x+16 x2-12x+27
【答】① (x-2)(x-1) ② (x-2)(x-8) ③(x-3)(x-9)
動画 例題解説「因数分解 x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)」