相似とは
形を変えずに拡大、縮小した図形を相似な図形という。
相似を表す記号 ∽
△ABCと△DEFが相似な場合、記号∽を使って△ABC∽△DEFと表す。
このとき対応する頂点は同じ順に並べて書く。
相似な図形の性質
相似な図形は
対応する部分の長さの比は全て等しい。
対応する角の大きさはそれぞれ等しい。
このときの対応する部分の長さの比を相似比という。
例)
②は①を1.5倍に拡大した図形である。
1.5倍に拡大した図形なので、
相似比は1:1.5=2:3である。
四角形ABCD∽四角形EFGH
対応する辺の比はすべて相似比と等しいので
AB:EF=BC:FG=CD:GH=DA:HE=2:3
対応する角はそれぞれ等しいので
∠DAB=∠HEF, ∠ABC=∠EFG,
∠BCD=∠FGH, ∠CDA=∠GHE
【確認】 △ABCと△PQRは相似である。
△ABCと△PQRが相似であることを記号を使って表わせ。
△ABC∽△PQR
辺ABに対応する辺を答えよ。
辺PQ
∠ACBに対応する角を答えよ。
∠PRQ
AB=5のときPQの長さを求めよ。
10
相似の中心,相似の位置
相似な図形の対応する点どうしを結ぶ直線が1点で交わり、その点から対応する点までの距離の比がすべて等しいとき、その点を相似の中心とよぶ。
また、そのときの図形を相似の位置にあるという。
例)それぞれの図形で、点Oが相似の中心
【確認】 四角形ABCDと四角形EFGHは相似の位置にある。相似の中心を作図で求めよ。
相似比
相似な図形で、対応する部分の長さの比を相似比という。
【例】
△ABC∽△DEFのとき、対応する辺の比AC:DF=3:4なので
相似比は3:4である。
対応する部分の長さの比はすべて相似比と等しいので
BC:EF=6:EF=3:4
よってEF=8cmとなる。
【確認】 図で、△ABC∽△PQRである。
相似比を求めよ。
3:2
PRの長さを求めよ。
10cm
三角形の相似条件
①,②,③のうちどれか一つでも成り立てば相似となる。
三角形の相似条件
①3組の辺の比がすべて等しい。
②2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい。
③2組の角がそれぞれ等しい。
【確認】 次のそれぞれの図で相似な三角形を見つけて、記号を使って表せ。
またその時の相似条件を書け。
△ADE∽△ACB
2組の角がそれぞれ等しい
△ABD∽△ACB
2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい。
相似の証明
相似の証明では、図形の向きをそろえて考える。
【例1】 図で∠BAC=∠ADCとなっている。△ABC∽△DACを証明せよ。
【証明】
△ABCと△DACにおいて
∠BAC=∠ADC(仮定)
∠ACB=∠DCA(共通)
よって2組の角がそれぞれ等しいので
△ABC∽△DAC
【例2】 AB=5cm, AC=10cm, AD=4cm, AE=2cmである。△ABC∽△AEDを証明せよ。
【証明】
△ABCと△AEDにおいて
∠BAC=∠EAD(共通)…①
AB:AE=5:2(仮定)…②
AC:AD=10:4=5:2…③(仮定)
②,③よりAB:AE=AC:AD…④
①と④より
2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しいので
△ABC∽△AED
【確認】 図の△ABCで、頂点B,Cから辺AC, ABにそれぞれ垂線を引き、その交点をD,Eとする。
このとき△ABD∽△ACEを証明せよ。
△ABDと△ACEにおいて
∠BAD=∠CAE(共通)…①
∠ADB=∠AEC=90°(垂線)…②
①,②より2組の角がそれぞれ等しいので
△ABD∽△ACE
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