1次関数の式の出し方

1次関数の式

1次関数の式 y = ax +b
a, bは定数(整数や分数などの数字)なので、その数を求めれば1次関数の式が出る。
1次関数の式の出し方は大きく分けて2通り
・傾きと1点から出す方法。
・2点から出す方法。

傾きと1点から1次関数の式を出す

y = ax+b の傾きaとx, yに数字を代入してbを求める。 【例】傾き3で、x=1のときy=−2となる1次関数の式を求める。

傾きa=3 なので、 y=3x+b
この式に x=1, y=−2を代入してbを出す。
-2=3×1+b -b=3+2 b=−5 よって y = 3x −5 となる。
【確認】 次の条件にあてはまる1次関数の式を出せ。
傾き2で、x=3のときy=1
y=2x-5
傾き-3で、点(2, 1)を通る
y=-3x+7
変化の割合が5で、点(2, 4)を通る
y=5x-6

2点から1次関数の式を出す

2点から1次関数の式を出す場合、まず傾きを出して、
上記「傾きと1点から出す」方法と同じようにする。
→2点から変化の割合を出す方法
または、(x,y)2組をそれぞれy=ax+bに代入して連立方程式にしてa,bを出す方法もある。 【例】点(2, 6)と(4, 14)を通る1次関数の式を出す。

(2, 6) と(4, 14)から変化の割合を出すと
      変化の割合 = 14−6 4−2 = 4
変化の割合が4なので、y=4x+b
この式に(2,6)または(4,14)のどちらかを代入する。
6=4×2+b −b=8−6 b=−2
よってy=4x-2

【別解】連立方程式を使う方法
y = ax + bに (2, 6)と(4, 14)をそれぞれ代入すると
6 = 2a +b
14= 4a +b となる。
この2式を連立方程式として解くと  a=4, b= -2となり
1次関数の式は y = 4x -2 となる

【確認】 次の2点から1次関数の式を出せ
(1, 3) (3, 11)
y=4x-1
(2, -1) (4, -13)
y=-6x+11

【例題】1点と傾きから1次関数の式を出す

1次関数の式
y=ax+b
aは傾き、または変化の割合

【例題】
変化の割合が2で、x=3のとき、y=7となる1次関数の式を求めよ。 傾き-3で、点(2,9)を通る直線の式を求めよ。 x=4のときy=-3で、xが2増加するときyが6増加する1次関数の式を求めよ。 2x+4y+1=0に平行で、点(8,-1)を通る直線の式を求めよ。
解説動画 ≫ y=ax+bのaとx,yに数字を代入してbを出す。
a=2なので y=2x+b これにx=3, y=7を代入すると
7=2×3+b
-b=6-7
-b=-1
b=1
よって1次関数の式は y=2x+1


a=-3なので、y=-3x+b これにx=2, y=9を代入すると
9=-3×2+b
-b = -6-9
-b=-15
b=15
よって直線の式はy=-3x+15


xが2増加するとき、yが6増加するので、変化の割合が 6÷2=3
y = 3x+bにx=4, y=-3を代入すると
-3=3×4+b
-b=12+3
b=-15
よって1次関数の式はy=3x-15


2x+4y+1=0を変形すると y=-12x-14
グラフが平行なときは傾きが等しいので
傾きが-12になる。
y =-12x+bに x=8, y=-1を代入すると
 -1 = -12×8+b
-1=-4+b
-b=-4+1
-b=-3
b=3
よって直線の式はy=-12x+3

【練習】
変化の割合が-5で、x=4のとき、y=6となる1次関数の式を求めよ。
y=-5x+26
傾き4で、点(-2,9)を通る直線の式を求めよ。
y=4x+17
x=5のときy=-7で、xが3増加するときyが12減少する1次関数の式を求めよ。
y=-4x+13
2x+3y-8=0に平行で、点(6,5)を通る直線の式を求めよ。
y=-23x+9

【例題】2点から1次関数の式を出す

2点から1次関数の式を出す方法は2通り。
① 変化の割合を出し、傾きと1点から式を出す。
② x,yをそれぞれy=ax+bに代入して連立方程式にしてa,bを出す
どちらの方法でも1次関数の式が出せる。

【例題】 x=2のときy=7で、x=4のときy=11となるような1次関数の式を求めよ。 2点(2,9) (4,7)を通る直線の式を求めよ。 切片が3で点(-2, 11)を通る直線の式を求めよ。 点(1,6)を通り、直線y=-x+3とx軸上で交わる直線の式を求めよ。 解説動画 ≫ まず2点から変化の割合を出す。
変化の割合 = 11-7 4-2=2
y = 2x+ bに x=2, y=7を代入
7=2×2+b
-b=4-7
-b=-3
b=3
よって1次関数の式は y=2x+3


変化の割合 = 7-9 4-2=-1
y=-x+bにx=2, y=9を代入
9=-2+b
-b=-2-9
-b=-11
b=11
よって1次関数の式は y=-x+11


切片3は(0,3)なので
変化の割合 = 3-11 0-(-2)=-4
よってy=-4x+3


直線y=-x+3とx軸との交点はy=0を代入して
0=-x+3
x=3よって(3,0)
(3,0)と(1,6)から変化の割合=0-6 3-1=-3
y=-3x+bにx=3, y=0を代入すると
0=-3×3+b
-b=-9
b=9
よってy=-3x+9


【別解】 y=ax+bに(x,y)の組をそれぞれ代入して
連立方程式にしてa,bを出す。

y=ax+bにx=2, y=7を代入すると 7=2a+b
y=ax+bにx=4, y=11を代入すると11=4a+b
2a+b=7 4a+b=11
これを解くとa=2, b=3
よってy=2x+3


y=ax+bに(2,9)を代入すると 9=2a+b
y=ax+bに(4,7)を代入すると 7=4a+b
9=2a+b 7=4a+b これを解くとa=-1, b=11よって
y = -x+11


切片3なので y=ax+3 これに(-2, 11)を代入すると
11 = -2a+3
2a=-8
a=-4
よってy=-4x+3


直線y=-x+3とx軸との交点はy=0を代入して
0=-x+3
x=3よって(3,0)
y=ax+bに(3,0)を代入すると 0 = 3a+b
y=ax+bに(1,6)を代入すると 6 = a+b
0=3a+b 6=a+b これを解くと a=-3,b=9
よって y=-3x+9

【練習】
x=-2のときy=17で、x=1のときy=-1となるような1次関数の式を求めよ。
y=-6x+5
2点(-12,2) (4,10)を通る直線の式を求めよ。
y=12x+8
切片が-2で点(6, 10)を通る直線の式を求めよ。
y=2x-2
点(6,8)を通り、直線y=-3x+12とx軸上で交わる直線の式を求めよ。
y=4x-16

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